当サイトの記事は編集部が法令・警察庁や都道府県警察などの公的機関の情報、業界団体の公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内に合宿免許・教習所探しのサービスへの案内(広告)を含みます。
坂の途中で止まって、そこから発進する。教習では何度かやったはずなのに、検定が近づくと『下がったらどうしよう』と手順まで不安になりますよね。
結論から言うと、仮免の坂道発進で大事なのは「坂の途中でしっかり止まる」「下がらずに発進する」「ハンドブレーキを戻し忘れない」の3つです。ATでもMTでも、この3つを手順どおりに行えば大きな減点は防げます。
この記事では、ATとMTの手順を並べて、下がった時や止まる位置がずれた時の考え方までお伝えしますね。
仮免の坂道発進は何を見られる?
道路交通法施行規則では、仮免の技能試験の項目に「坂道コースの走行(坂道における一時停止及び発進を含む)」が入っています。採点で特に気をつけたいのは、後ろに下がる逆行、発進の手間どり、ハンドブレーキの戻し忘れです。
教習所の修了検定は、仮免許の技能試験と同じやり方・合格基準に準じて行われます。坂道コースは、AT車の項目にもMT車の項目にも入っています。
坂道発進で起きやすいミスを、警察庁の採点基準の場内の点数で並べてみました。
| 起きたこと | 採点基準での扱い(要約) | 場内の扱い |
|---|---|---|
| 約0.3m以上0.5m未満下がった | 逆行の小 | 10点の減点 |
| 約0.5m以上1m未満下がった | 逆行の中 | 20点の減点 |
| 約1m以上下がった | 逆行の大 | 検定中止 |
| 発進すべき時から約5秒以内に発進しない | 発進手間どり | 5点の減点 |
| ハンドブレーキを戻さずに走った | 安全措置不適 | 5点の減点 |
| 操作のミスでエンジンが止まった | エンスト | 5点の減点 |
| おおむね1分を過ぎても発進できない | 発進不能 | 検定中止 |
検定は100点からの減点で、AT限定は70点以上が合格です。MTはAT車の項目で70点以上、MT車の項目で60点以上が必要です。
逆行の中を1回するだけで20点なので、坂道は「下がらないこと」が何より大事なんです。
MTは坂道を2回走ることもある
警察庁の実施基準では、MT車の項目の課題として坂道コースを1回以上2回以下走ることになっています。MTの方は、AT車の項目と合わせて坂を何度か上る可能性がある、と考えておきましょう。
AT車の項目の課題ごとの回数は、教習所の検定コースによって違います。何回坂を通るかは、コースを覚える時に一緒に確かめておくと安心です。
AT(オートマ)とMTの坂道発進の手順を並べると
ATもMTも「止まる、ハンドブレーキ、確かめる、発進」の流れは同じです。違うのは発進の瞬間で、ATはアクセル、MTは半クラッチとアクセルの組み合わせで車を前に押し出します。
ATとMTの手順を、この記事の見方で横に並べてみました。教習所で習った手順があれば、そちらを優先してくださいね。

| 順番 | AT(オートマ) | MT(マニュアル) |
|---|---|---|
| 1. 止まる | ブレーキで坂の途中にしっかり止まる | クラッチとブレーキを踏んで止まる |
| 2. 止まった状態を保つ | ハンドブレーキをかける | ハンドブレーキをかけ、ギアをローに入れる |
| 3. 確かめる | 合図を出し、ミラーと目で前後左右を確かめる | 同じく合図と安全確認 |
| 4. 発進の準備 | ブレーキからアクセルに踏みかえ、少し踏む | アクセルを少し踏み、半クラッチでつながる位置まで |
| 5. 発進 | 車が前に出ようとしたらハンドブレーキを戻す | 車が前に出ようとしたらハンドブレーキを戻し、クラッチをゆっくり離す |
交通の方法に関する教則でも、発進の時は合図をして、もう一度バックミラーなどで前後左右の安全を確かめてから発進するとされています。坂道でも、この順番は変わりません。
ハンドブレーキを使わない方法は?
『フットブレーキだけで止まって、そのまま発進してもいい?』という相談も見かけます。採点基準の代表項目で見られているのは、下がったかどうか、発進に時間がかかったか、ハンドブレーキを戻したかです。
どの方法で止まっておくかは、教習所で教わった方法に合わせるのがいちばん安心です。検定の時だけやり方を変えると、手順が抜けやすくなりますよ。
仮免の坂道発進はオートマでもある?
『オートマなら坂道発進はやらないよね?』と思っている方もいますよね。仮免の技能試験の項目は、AT車でも「坂道コースの走行(坂道における一時停止及び発進を含む)」です。
ATは手を離しても車が前に出ようとする力がありますが、急な坂では下がることもあります。ハンドブレーキを使った発進を、ATでも一度通しで練習しておきましょう。
MTは「つながる感覚」を待つ
MTで下がる原因の多くは、半クラッチがつながる前にハンドブレーキを戻してしまうことです。エンジンの音が少し低くなり、車体がぐっと前に引っぱられる感覚が合図です。
エンストやMT全体の注意点はMTの仮免検定|エンスト・半クラッチで気をつけることでまとめています。
下がった時・止まる位置がずれた時の考え方
下がった時は、その場でブレーキを踏んで止め、手順の最初からやり直します。逆行の減点は下がった距離で決まるので、気づいた瞬間に止めることで減点を小さくできます。
『少し下がっただけで落ちる?』と心配になりますよね。逆行は約0.3m以上から減点の対象で、距離が延びるほど重くなります。

下がったら、まず止める
下がり始めたと感じたら、ブレーキを強めに踏んで車を止めます。そのあとハンドブレーキをかけ直し、最初の手順からもう一度発進しましょう。
焦ってアクセルを強く踏むと、急に飛び出したりエンストしたりしやすくなります。止めてからやり直すほうが、結果的に早く坂を上れますよ。
発進できたことにほっとして、ハンドブレーキを戻しきらないまま走るケースです。ハンドブレーキを戻さずに走ると、安全措置不適で5点の減点になります。坂を上り始めたら、手元で戻っているかを一度確かめましょう。
止まる位置がずれた時
坂の途中で止まる位置の目安は、教習で教わったとおりにするのが基本です。それでも、少し手前で止まった、少し先で止まった、ということもありますよね。
止まる位置がずれた時は、無理に動かして合わせ直すより、その場で落ち着いて発進の手順を進めるほうが安全です。停止線がある場所で、停止線の約2m以上手前で止まった時は停止位置不適で5点になります。
坂道での止まる目印や、ずれた時の扱いは教習所ごとに違います。気になる方は教習中に「どのあたりで止まればいいですか?」と聞いておきましょう。
上りきったあとと下り坂も気を抜かない
坂道発進がうまくいくと、ほっとしてそのあとが雑になりがちです。上りきった先は見通しが悪いこともあるので、速度を上げすぎずに進みましょう。
下り坂では、何もしなくても速度が出やすくなります。カーブの手前で減速が遅れると速度速過ぎの減点になるので、下り始めたら早めにブレーキで調整してみてください。
道路交通法では、坂の頂上付近と勾配の急な坂は、停車も駐車も禁止の場所とされています。技能の坂道発進とは別の話ですが、学科でも坂は出てくるので、合わせて覚えておくと便利です。
坂道発進がうまくいかない時の練習
坂道発進は、手順を口に出して言えるくらいまで頭に入れておくと、体が勝手に動くようになります。教習では、苦手な所を教官に伝えて、坂だけを何度か練習させてもらうのが近道です。
坂道発進が苦手でも、それだけで運転が向いていないわけではありません。手順が多いので、覚えるまでに時間がかかる人がいるのは自然なことです。
- 坂の途中で止まる目印を知っているか
- ハンドブレーキのかけ方と戻し方を、手元を見ずにできるか
- 発進の前に、合図と前後左右の確認を入れているか
- 下がり始めた時に、すぐブレーキで止められるか
- 上り始めたあと、ハンドブレーキが戻っているかを確かめているか
教官には、こんなふうに聞いてみると練習の中身がはっきりします。
「坂でハンドブレーキを戻すタイミングが分からないので、もう一度見てもらえますか?」
「下がりそうになった時の止め方を、練習させてもらえますか?」
検定の当日は、坂の手前で手順を思い出す
坂道は、手順が多いぶん緊張で抜けやすい場所です。坂が見えてきたら、心の中で「止まる、引く、見る、出る」と短く唱えてみてください。
緊張そのものとの付き合い方は、仮免で緊張する時の落ち着き方で紹介しています。
乗る前の準備から発進までの順番は仮免の乗車前確認と発進手順で、減点の全体は仮免の減点項目一覧で確かめられます。
坂道のように苦手な所を集中して練習したい時、教習の予約の取りやすさは教習所によって違います。仮免までの進み方を見直したい方は、合宿免許や教習所の探し方も知っておくと選択肢が広がりますよ。
教習所・合宿免許さがし(PR)
仮免からの進め方を見直すなら、教習所・合宿免許の探し方も
通いやすさや予約の取りやすさ、まとまった休みで集中して取る合宿免許など、教習所の選び方はいくつかあります。地域や日程から教習所を探して、自分に合う通い方を比べてみてください。
無料教習所・合宿免許を探す教習の内容・料金・日程は各教習所の案内でご確認ください。
坂道発進でよくある相談に答えます
知恵袋に寄せられている坂道発進の相談から、閲覧の多いものを3つ要約して答えますね。
「ATの坂道発進、坂の途中で止まったあとの手順が曖昧」
ATで、坂の中腹で止まってから発進する時の手順が分からない、という相談です。閲覧数が多く、ATでも坂道発進に悩む方が多いのが分かります。
手順は上の表のとおり、止まる、ハンドブレーキ、確かめる、発進です。オートマでも、教習所で習ったハンドブレーキの使い方に合わせて、一度通しで練習しておきましょう。
「坂道発進のあと、ハンドブレーキを完全に戻さず注意された」
坂道発進のあとにハンドブレーキを戻しきらず、注意されてしまった、一発アウトなのか、という相談です。
採点基準では、ハンドブレーキを戻さずに走るのは安全措置不適で5点の減点です。ただし、危険を避けるために試験官が口頭の指示などで補助した場合は、検定中止の項目に入っています。
どちらに当たったかは、結果の説明で確かめてみてください。
「止まる時にガタガタしてエンストしてしまう」
MTで坂の途中に止まろうとすると、ガタガタしたあとにエンストしてしまう、という相談もありました。
止まる直前にクラッチを踏み込むのが遅れると、エンジンが止まりやすくなります。ブレーキで速度を落としながら、止まる手前でクラッチをしっかり踏む練習をしてみてください。
知恵袋の回答には、教習所や地域ごとの違いが混ざっています。ハンドブレーキの使い方など、細かい手順は通っている教習所の教え方に合わせましょう。
よくある質問
仮免の坂道発進で少し下がったら不合格ですか?
下がった距離によります。約0.3m以上0.5m未満は10点、約0.5m以上1m未満は20点の減点で、約1m以上下がると検定中止です。下がり始めたらすぐブレーキで止めましょう。
オートマでも仮免で坂道発進はありますか?
はい、あります。仮免の技能試験の項目には、AT車でも坂道コースの走行(坂道での一時停止と発進を含む)が入っています。
坂道発進でエンストしたら、どうなりますか?
操作のミスによるエンストは場内で5点の減点です。エンストした時に下がると、距離によって逆行の減点も加わるので、まずブレーキで止めてからかけ直しましょう。
ハンドブレーキを戻し忘れたら何点ですか?
ハンドブレーキを戻さずに走ると、安全措置不適として5点の減点です。上り始めたら手元で確かめる習慣をつけておきましょう。
坂道で発進に時間がかかったら減点ですか?
発進すべき時から約5秒以内に発進しないと、発進手間どりで5点です。おおむね1分を過ぎても発進できない時は、発進不能として検定中止になります。
まとめ
- 仮免の坂道発進は、AT車でもMT車でも検定の項目に入っている
- 手順は「止まる、ハンドブレーキ、確かめる、発進」でATもMTも同じ流れ
- 逆行は約0.3m以上から減点、約1m以上で検定中止
- 下がったら、まずブレーキで止めて最初からやり直す
- ハンドブレーキの戻し忘れは5点なので、上り始めたら確かめる





コメント