仮免試験とは?学科と技能(修了検定)の内容と合格基準

仮免試験の学科と技能の内容、合格の目安を紹介する記事のアイキャッチ。学科教室の机と教習所のコース

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第一段階も終わりが見えてくると、『仮免の試験って、何をどこまでやるの?』と気になりますよね。学科と技能があるらしいけれど、順番や合格点がよく分からないという方も多いはずです。

結論から言うと、自動車免許の仮免試験は「適性」「技能(修了検定)」「学科」の3つでできています。教習所に通う人は、技能を教習所の修了検定で受け、そのあと学科と適性を受けて仮免許を取ります。

この記事を読めば、仮免試験の中身と合格の目安、落ちた時にどうなるかまで一通りつかめます。

目次

仮免試験とは?3つの試験を1枚の表で見る

先に結論

仮免試験とは、仮運転免許(仮免許)を受けるための運転免許試験です。道路交通法では「適性」「技能」「知識(学科)」について試験を行うと決められています。

仮免許とは、本免許を取る前に練習や試験のために運転できる免許のことです。くわしくは仮免とは?仮運転免許でできることで紹介しています。

その仮免許の試験は、3つの試験の組み合わせなんです。まずは全体を1枚の表で見てみましょう。

適性試験技能試験(修了検定)学科試験
何を見る?視力・色の見分け・聴力・運動能力教習所内のコースでの運転交通ルールの知識
教習所生の順番学科とあわせて受ける最初に受ける修了検定の合格後に受ける
合格の目安両眼0.7以上かつ片眼それぞれ0.3以上などAT限定は70点以上。MTはAT車の項目70点以上とMT車の項目60点以上50問中45問以上の正解(9割以上)
落ちた時基準を満たすまで受けられない1時限以上の補習を受けてから再検定再受験する

点数や基準は、道路交通法施行規則と警察庁の通達によるものです。ここから先は、それぞれの試験をくわしく見ていきます。

仮免試験を適性・技能・学科の3つに分け、順番と合格の目安を並べた図解

教習所に通う人と、試験場で受ける人の違い

自動車学校(指定教習所)に通う人は、技能を教習所の修了検定で受けます。修了検定に合格すると修了証明書がもらえ、検定を受けた日から3か月以内なら、仮免許の技能試験が免除されるんです。

一方、教習所に通わずに運転免許試験場で受ける人は、技能も試験場のコースで受けます。この場合、施行規則では適性と学科を技能より先に行い、どれかに落ちると残りの試験は受けられないと決められています。

教習所の仮免試験はどんな順番で進む?

教習所生は「修了検定が先、学科が後」

教習で仮免試験を受ける時は、第一段階を終えて修了検定に合格し、そのあと仮免の学科試験と適性試験を受けます。全部に合格すると仮免許証が交付されます。

『修了検定と学科、どっちが先?』と迷う方もいますよね。施行規則の決まりを組み合わせると、教習所での仮免試験は次の順番になります。

仮免試験の教習所での流れ
  1. 第一段階の技能教習と学科(一)を全部受ける
  2. 第一段階の最後の時限で、教習効果の確認を受けて良好をもらう
  3. 教習所内のコースで修了検定(技能)を受ける
  4. 合格したら修了証明書をもらう
  5. 3か月以内に仮免の学科試験と適性試験を受ける
  6. 合格すると仮免許証が交付される

修了検定は、第一段階の技能教習と学科(一)を修了した人だけが受けられます。第一段階の最後の確認は、教習所では「みきわめ」と呼ばれることが多いです。

みきわめの中身は仮免前のみきわめとは?、当日の流れは仮免検定の流れで紹介しています。

学科試験はどこで受ける?

車校の仮免試験のうち、学科を教習所の中で受けるか、運転免許センターで受けるかは地域によって違います。宮城県警察の通達では、教習所が行う仮免学科試験を警察が立ち会って確かめる仕組みが書かれています。

一方、香川県では教習所の修了者も運転免許センターで学科を受ける形です。自分の場合はどちらなのか、通っている教習所の案内で確かめておきましょう。

効果測定は教習所の模擬テスト

仮免の前には「効果測定」を受けることが多いですよね。これは法令の試験ではなく、教習所が学科の理解度を確かめるために独自に行う模擬テストです。名前や合格ラインは教習所ごとに違います。

効果測定については仮免前の効果測定とは?にまとめています。

技能試験(修了検定)の内容と合格基準

100点からの減点式

修了検定は、仮免許の技能試験と同じ方法と合格基準で行われます。100点の持ち点から、ミスのたびに減点していく採点です。

施行規則では、修了検定の実施の方法と合格の基準は「仮免許に係る技能試験の例に準ずる」とされています。つまり、自動車の仮免試験の技能は、教習所の中でも試験場と同じ物差しで見られるんです。

コースで走る4つの項目

普通仮免許の技能試験で走る項目は、施行規則で次の4つと決められています。

項目中身の例
幹線コースと周回コースの走行外周を指示された速度で走る、カーブを曲がる
交差点の通行右折・左折、信号のある交差点を通る
横断歩道と踏切の通過横断歩道の手前で注意する、踏切の直前で止まる
曲線・屈折・坂道コースの走行S字、クランク、坂道での一時停止と発進
修了検定で走る、教習所内の踏切や横断歩道のあるコースの写真

走る距離は、AT車で2,000メートル以上、AT以外の車で1,200メートル以上です。合格の基準に届かないことがはっきりした時は、最後まで走らずに終わることもあります。

合格点はATとMTで違う

AT限定の仮免は、AT車の項目で70点以上なら合格です。MTの場合は、AT車の項目で70点以上、MT車の項目で60点以上が必要になります。

これは令和7年4月1日施行の改正で、普通免許の技能試験が「原則AT車で行い、クラッチやギアの操作に関わる項目だけをMT車で行う」方式になったためです。AT車の項目を先に行い、そこで基準に届かなければMT車の項目は行わなくてよいとされています。

合格点の考え方は仮免は何点で合格?でもくわしく紹介しています。

採点は乗る前から始まっている

『走り出してからが本番でしょ?』と思いがちですが、実は採点は乗車する時から始まります。乗る時は、ドアの閉め方やシートベルトなど、乗車の動作に関わるミスが見られるんです。

乗ってから発進するまでに確かめたいこと
  • 乗る前に、車の前後や下に人がいないかを見る
  • 後ろから車が来ていないかを確かめてからドアを開ける
  • ドアを完全に閉め、シートとミラーを合わせる
  • シートベルトを締め、ハンドブレーキを戻してから発進する
  • 発進の合図を出し、もう一度前後左右を確かめる

この順番は、警察庁の「交通の方法に関する教則」に書かれている乗り方と発進の手順に沿っています。降りる時も、ドアを開ける前に後ろを目で確かめないと10点の減点です。

乗る前から降りるまでの順番は仮免の乗車前確認と発進手順で紹介しています。

よくある減点と、試験中止になるミス

採点は、乗車する時から下車する時までが対象です。警察庁の採点基準から、場内のコースでよく出る減点を抜き出しました。

ミスの内容場内での減点
安全不確認(発進や進路変更、交差点での確認をしない)10点
合図を出さない、出すのが遅い5点
シートベルトをしない10点
エンスト5点
停止線の約2メートル以上手前で止まる5点
右左折の時などに徐行しない20点
脱輪(小)5点
脱輪(中・乗り上げた地点から約1.5メートル未満で止まる)20点
修了検定でよくある減点のポイントを、運転の場面ごとに並べた図解

同じミスでも、何度もくり返すとそのたびに減点されます。採点は回数での減点が原則なんです。

1回で試験中止になるミス

一時停止の場所で停止線の直前に止まらない、信号無視、大きな脱輪や強い接触などは「危険行為」として試験中止になります。検定員がブレーキを踏んだり、口で指示して助けたりした時も中止です。

減点の一覧は仮免の減点項目一覧、試験中止になる行為は仮免の一発アウトになる行為と防ぎ方で紹介しています。

修了検定そのものについては仮免の修了検定とは?もあわせて読んでみてください。

仮免の学科試験の内容と合格基準

50問の〇×で、45問以上の正解が合格

仮免の学科試験は、文章問題50問の正誤式で、制限時間は30分です。1問1点なので、45問以上の正解で合格になります。

警察庁の通達では、仮免の学科試験はイラスト問題を出さず、文章問題50問だけと決められています。合格基準は施行規則で9割以上の成績とされているので、間違えていいのは5問までです。

『5問しか間違えられないの?』と不安になりますよね。ただ、問題の範囲がはっきり決まっているので、範囲を押さえて練習すれば十分に届くラインです!

出題の範囲は「交通の方法に関する教則」

学科試験は、国家公安委員会が作る「交通の方法に関する教則」の範囲から出ます。仮免の場合、章ごとの出題数の目安が通達で決まっているんです。

教則の章仮免での出題数
第1章 歩行者と運転者に共通の心得12問
第4章 自動車や一般原動機付自転車を運転する前の心得4問
第5章 自動車や一般原動機付自転車の運転の方法33問
第6章 危険な場所などでの運転1問

一番多いのは、運転の方法を扱う第5章です。標識や信号の意味は第1章に入っています。

第5章には、車の乗り降りや発進の手順など、実際に運転する時の方法が入っています。修了検定で練習した場面と重なる内容が多いので、技能の教習を思い出しながら覚えると頭に入りやすいですよ。

高速道路(第7章)や二輪車(第8章)、駐車と停車、夜間の灯火、悪天候、緊急時の措置などは、仮免の出題区分から外されています。勉強の順番を決める時の参考にしてみてください。

学科で気をつけたいこと

問題の漢字には振り仮名が付き、標識はできるだけ色付きで印刷・表示されることになっています。それでも、言い回しで迷わせる問題には気をつけたいところです。

学科試験の当日の流れは仮免の学科試験とは?、引っかけの見抜き方は仮免のひっかけ問題で紹介しています。

本免の学科との違い

仮免の学科は、本免の学科よりも問題数が少なく、範囲もしぼられています。違いを並べてみました。

項目仮免の学科本免(普通)の学科
問題文章問題50問文章問題90問とイラスト問題5問
時間30分50分
配点1問1点で50点満点文章1問1点、イラスト1問2点で100点満点
合格基準9割以上9割以上(90点以上)

本免とのくわしい違いは仮免と本免の違いにまとめています。

適性試験では何を見る?

視力の基準を先に確かめておく

普通仮免許の適性試験では、視力・色の見分け・聴力・運動能力を確かめます。眼鏡やコンタクトを使った矯正視力でもかまいません。

適性試験は、運転に必要な体の条件を確かめる試験です。施行規則では、普通仮免許の基準が次のように決められています。

普通仮免許の適性の基準
  • 視力が両眼で0.7以上、かつ片眼でそれぞれ0.3以上(矯正視力を含む)
  • 片眼が0.3に満たない時は、もう片眼の視野が左右150度以上で視力0.7以上
  • 赤・青・黄色を見分けられる
  • 10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえる(補聴器を含む)
  • 安全な運転に支障がある体の障害がない

準中型以上の仮免許で行う深視力の検査は、普通仮免許にはありません。『最近、黒板の文字が見えにくいかも』という方は、検定の前に眼鏡の度を確かめておくと安心です。

聴力が基準に届かない場合でも、決められた後写鏡などを使う条件を付けて受けられることがあります。くわしくは仮免の適性検査で紹介しています。

仮免試験に落ちたらどうなる?

落ちても、もう一度受けられる

修了検定に落ちた時は1時限以上の補習を受けてから再検定、学科に落ちた時は再受験です。焦らず、何で点を落としたかを確かめるところから始めましょう。

仮免試験に落ちると、気持ちが沈みますよね。でも、落ちたからといって教習が終わりになるわけではないんです。

落ちた試験次にやること気をつけたい期限
修了検定1時限以上の技能教習(補習)を受けて再検定教習は9か月以内に修了する
仮免の学科試験もう一度学科を受ける修了証明書は修了検定の日から3か月
試験場の技能試験再受験する(その都度手数料がかかる)都道府県の案内で確かめる

仮免の学科の再受験に回数の制限があるかは、今回調べた法令や通達には書かれていませんでした。ただ、修了証明書の3か月を過ぎると、仮免の技能試験の免除が受けられなくなります。

落ちた日にやっておきたいこと
  1. 検定員の講評や採点の結果で、どこで減点されたかを確かめる
  2. 減点された場面を、補習でどう練習するか指導員に相談する
  3. 学科なら、間違えた問題がどの章の内容かを書き出す
  4. 再検定や再受験の日程と、期限までの日数を確かめる

補習や再検定、再受験にかかる料金は教習所によって違います。料金の仕組みは仮免の料金はいくら?を参考にしてください。

落ちた後の進め方は仮免に落ちたらどうなる?、技能と学科それぞれの対策は仮免の技能に落ちたと仮免の学科試験に落ちたで紹介しています。

仮免試験についてよくある相談

この章について

仮免試験についてネットの質問サイトでよく見かける相談を、内容を要約して紹介します。

同じところで迷っている人は、実はたくさんいます。よく見かける相談を3つ選んで答えてみます。

相談1「仮免と卒業検定、どっちが難しい?」

修了検定(仮免)と卒業検定のどちらが難しいかは、よく聞かれる質問です。どちらが難しいかは人によって感じ方が違いますが、中身ははっきり違います。

仮免の技能は教習所内のコースを走るのに対し、卒業検定は路上も走ります。本免許の技能試験の例に準じて行われるので、ほかの車や歩行者がいる道路での運転が見られるんです。

「仮免のほうがコースが決まってるから楽?」
「コースは覚えやすいけど、S字やクランクが苦手な人もいるよ」

こんなふうに、苦手な場面が人によって違います。自分の苦手を先に知っておくのが近道です。

相談2「技能は受かったのに、学科で落ちた。どうなる?」

修了検定には合格したのに、仮免の学科で落ちてしまったという相談です。この場合、修了検定をやり直す必要はなく、学科をもう一度受ければ大丈夫です。

ただし、修了証明書で技能試験が免除されるのは、修了検定を受けた日から3か月以内です。次の学科試験の日程を、早めに教習所に確認しておきましょう。

相談3「効果測定を全部合格しないと仮免試験を受けられない?」

仮免前の効果測定がいくつもあり、全部合格しないと仮免試験に進めないのか、という相談です。効果測定は教習所が独自に行う模擬テストなので、受ける回数や合格の扱いは教習所ごとに違います。

自分の教習所でのルールは、受付や指導員に聞いてみるのが一番早いです。くわしくは仮免前の効果測定とは?を見てみてください。

仮免までの進み方に不安がある時は

仮免試験までなかなか進めない時、原因が予約の取りにくさにあることもあります。文部科学省と警察庁の事務連絡でも、指定教習所は例年1月から3月が混み合うとされています。

これから教習所を選ぶ人や、進み方を見直したい人は、予約の取りやすさや期間を比べておくと安心です。通学も合宿免許もそれぞれ良さがあるので、仮免までスムーズに進む教習所の選び方や仮免から合宿免許に行ける?も参考にしてみてください。

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よくある質問

仮免試験とは何をする試験ですか?

仮免許を受けるための運転免許試験で、適性・技能・学科の3つでできています。教習所に通う人は、技能を教習所の修了検定で受けます。

仮免の学科試験は何問で何点取れば合格ですか?

文章問題50問の正誤式で、制限時間は30分です。1問1点で、9割以上の成績、つまり45問以上の正解で合格です。

修了検定の合格点は何点ですか?

100点からの減点式で、AT限定は70点以上が合格です。MTはAT車の項目で70点以上、MT車の項目で60点以上が必要です。

仮免試験で一番多く出るのはどの分野ですか?

通達の出題基準では、教則の第5章「運転の方法」から33問と一番多く出ます。次が第1章「歩行者と運転者に共通の心得」の12問で、標識や信号の意味もここに入ります。

修了検定に落ちたらすぐ受け直せますか?

施行規則では、1時限以上の技能教習を受けた後でないと次の修了検定を受けられません。日程は教習所に確認してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 仮免試験は「適性」「技能(修了検定)」「学科」の3つでできている
  • 教習所生は修了検定が先で、合格から3か月以内に学科と適性を受ける
  • 修了検定は100点からの減点式で、AT限定は70点以上が合格
  • 学科は文章問題50問・30分で、45問以上の正解が合格
  • 落ちても、補習や再受験でもう一度挑戦できる
仮免ドットコム

仮免ドットコム 編集部

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